為替や株価、債権の動きとその関係

アメリカは金融緩和政策によって、2008年に起きたリーマンショックの打撃を徐々に解消し、金融市場にも活気が戻ってくるようにと活性化を促進してきました。

このような量的金融緩和は中央銀行のバブルが続くようなものですが、これが株、為替、債権とそれぞれが同時に上昇していくという稀な動きを見せることになりました。

債権金利と一緒に動くものが、株価にも影響されて動くという極めて特別なケースが続いたのです。
このような事象により、為替、債権、株の従来の関係は以前とは全く異なるような形になったのです。

しかしそれも、アメリカが利上げを行うという様相が明らかになり始めてからは、以前のような為替と株、債権の相関関係に戻る動きを見せています。
為替が債権に連動していく、という元の相関関係になりつつあるのです。


日経平均に左右されるドル円

それでもドルと円の為替に関しては、東京タイムの日経平均と相通ずるものがあります。この関係はまだ切っても切れない状態でしょう。

この背景には、個人のトレーダーが日経平均のデータを元に投資売買を行っていることが挙げられます。
なので東京タイムでは依然として強い結びつきがあることを示しているのです。

変わってロンドンタイムではどうでしょうか。こちらの場合、株よりもアメリカの債権金利の動きに影響していると言え、債権と連動して動く傾向が強くあります。


債券金利と連動するユーロ

ユーロと切り離せないのはやはり債権金利でしょう。2015年春にドイツ国債の金利が上昇したこともあり、債権金利と連動する傾向は強まっています。

ドルやユーロは円とは異なり、徐々に債権金利に影響を受けて動くようになってきています。


リスク要因があると全く別の動きをすることも

注意しておきたいのは中国の人民元切り下げ、といったようなリスクです。大きなリスクが予想されると、安全な資産にリスク回避する機運が高まり、株や債権の連動よりも全く違った動きをすることがある、という点です。


新興国通貨の動き方にも注意

リスク回避の他にも、金利と連動しない違った動きを見せるのが新興国通貨です。

対ドルでは独自の動き方をするため、異なる要因で相場が揺れる傾向があります。

通貨の種類によっては、絶対に債権と連動して動くというわけではないので、関連性が強い要因は何かという部分はよく分析、研究することが重要です。
とりあえず、アメリカが行うであろう利上げに注目し、どのような相関関係ができあがっていくのかは注視しておくべきでしょう。

9月から12月までには利上げすることはほぼ確定と予測されつつも、債権金利は低迷中。ドル対円は上がっている傾向があると言っても、利上げ後には下がるとも噂されています。

また、今回の利上げについては金融政策の一環として担うものであり、単なる利上げとは違い市場に波風立てるのではという不安感もあるようです。

しかしこればかりは、実際に利上げが行われてみてからではないと何とも言えません。

為替相場の動向には単純な思い込みだけで予測するのではなく、じっくりと市場を注目しながらどちらに方向が向くのかを見極めていく必要があります。

特に経済の中心ともなっているアメリカの金融政策に関しては、目を光らせておかなくてはなりません。これに影響を受けるのは新興国通貨でもあるので、動きを見極め冷静な対応が必須となります。

金融政策の転換ともなるこの利上げに乗じて、国際的な資金の流れ方が全く今までと変わることも考えられます。為替の動きには注意して見守っていく姿勢も大切になるでしょう。